切れ味がここまで変わる!理美容ハサミ研ぎ Before / After ― シザー・セニングの研ぎビフォーアフター動画付き解説

「最近、ハサミの入りが悪い」「スライドしたときに毛が逃げる気がする」、そんな違和感を覚えたら、ハサミ研ぎのサインかもしれません。この記事では、シザー(カットシザー)、セニング(すきバサミ)の Before / After を動画でご覧いただきながら、研ぎでどこまで切れ味が変わるのか、どんな症状のときに研ぎに出すべきかを、美容師・理容師さん向けに分かりやすく解説します。
目次
シザー編:研ぎでここまで変わる!切れ味 Before / After
Before:こんな症状が出ていませんか?
シザーの切れ味が落ちてくると、次のような症状が出やすくなります。
- 毛をつかんでも、スッと入らず押し切り気味になる
- 毛が逃げてしまい、ラインがガタつく
- スライドカット・チョップカットでストレスを感じる
- ハサミを閉じたときに、途中で引っかかる感触がある
- お客様の髪に引っかかりを感じて、申し訳ない気持ちになる
動画の Before では、実際にハサミの開閉やカット時の感触が、
- 「入りにくさ」
- 「引っかかり」
- 「毛の逃げ」
として視覚的に分かるようになっています。
After:研ぎ上がりのシザーは「切れる」だけじゃない
動画後半の After では、研ぎ後のシザーの動きに注目してください。
- 軽い力でスッと毛に入る
- 根元から毛先まで均一に切れる
- スライドやチョップが引っかからず、ストレスなく決まる
- ハサミを閉じたときの音・感触がなめらかになる
研ぎによって、「切れるようになる」だけでなく、ハサミのバランス・開閉のスムーズさ・仕事のリズムそのものが変わります。
セニング編:すきバサミの「引っかかり」「毛の逃げ」がスッキリ解消
Before:セニング特有のストレス
セニングの切れ味が落ちてくると、シザーとはまた違ったストレスが出てきます。
- 髪を噛んだように「ガリッ」とした感触が出る
- 抜けが悪く、ガシッと止まる
- 思ったより毛が取れない/取りすぎてしまう
- お客様が引っかかりを感じてしまう
- 量感調整や質感調整がコントロールしづらくなる
動画の Before では、こうした「抜けの悪さ」「噛み感」が、実際のコーミングやカットの様子から確認できます。
After:抜けの良さ・質感のコントロールが戻る
研ぎ後のセニングでは、
- 根元から毛先までスムーズに抜ける
- 必要な量だけきれいに間引ける
- ガリッとした噛み感が消えて、なめらかなタッチに
- 毛先の質感が柔らかく、狙い通りに仕上がる
など、仕上がりにも大きな差が出ます。
セニングは一度「違和感が出る」とずっとストレスになる道具ですが、きちんと研ぎと調整を行えば、ふたたび“信頼できる一本”に戻すことができます。
なぜ研ぎでここまで変わるのか?
ハサミ研ぎで変わるのは、単に「刃先の鋭さ」だけではありません。
1. 刃こぼれ・摩耗の修正
長く使っている間に、刃先には
- 微細な刃こぼれ
- 摩耗による丸まり
が蓄積します。これが「入りにくさ」「引っかかり」「毛の逃げ」の原因になります。
研ぎでは、このダメージを適切な角度で研ぎ直し、刃先を整えることで、本来の切れ味を取り戻します。
2. ネジ・開閉バランスの調整
切れ味の良し悪しには、ネジの締め具合や開閉バランスも大きく関わります。
- 締めすぎ → 動きが重く、髪を押しつぶしてしまう
- ゆるすぎ → 刃がぶれて、毛が逃げてしまう
研ぎと同時にネジやバランスを調整することで、軽い力で安定して切れる状態に整えます。
3. シザー・セニングの「特性」を活かす研磨
シザーとセニングでは、求められる役割も刃の構造も異なります。
- シザー:ラインを正確に出す/スライド・チョップの感触
- セニング:量感調整・質感づくり・抜けの良さ
それぞれのハサミが持つ形状・用途に合わせて研磨方法を変えることで、単に「切れる」だけでなく、スタイルづくりがしやすい“仕事道具”としての性能を引き出します。
研ぎに出すタイミングの目安
「どのくらいの頻度で研ぎに出せばいいですか?」というご質問をよくいただきます。
理想的な研ぎに出すタイミングは「切れ味が悪くなったな」と感じる直前です。持っているハサミの本数、使用頻度によって変わってくるので一般的な頻度というものはありません。ハサミの材質で硬度も変わることも、最適な頻度をお答えできないポイントです。”切れ味が悪くなる直前”を把握するために、前回いつ研ぎに出したのかをメモしておいて、すぐに調べられる状態にすることをおすすめしています。一旦、自分のペースを掴めば研ぎに出したタイミングで次に出すタイミングの予定を立てておくとよいでしょう。
目安としては、
- フルタイムでサロンワークに使うメインシザー・セニング
→ 半年〜1年に1回程度 - サブとして使うハサミ
→ 1〜2年に1回程度
が一つの目安です。
ただし、頻度だけでなく、次のような「違和感」を感じたときは、タイミングを待たずに研ぎを検討してください。
- 以前より切るときに力がいる
- ガタついたラインになりやすい
- お客様の髪に引っかかる感覚がある
- セニングの抜けが悪く、噛んでしまう
ハサミが原因で施術にストレスが出ているなら、早めに研ぎに出していただくのがおすすめです。
ここが違う「プロの研ぎ」
一見どこに出しても同じに思えるハサミ研ぎですが、刃の角度や研磨方法を間違えると、次のようなリスクがあります。
- 刃の寿命が極端に短くなる
- 本来のカーブや形状が崩れてしまう
- セニングの抜け・量感が不自然になる
プロユースのシザー・セニングは、ただの“刃物”ではなく、繊細な精密道具です。
- メーカー特有の刃付け
- シザーとセニングの用途の違い
- 理容・美容・トリマーなど用途による違い
を理解した上で研ぐことで、道具としての寿命を伸ばしつつ、ベストな状態に近づけることができます。
まとめ:道具のコンディションが、仕上がりと仕事のストレスを変える
- シザー・セニングの切れ味は、毎日のサロンワークの中で少しずつ落ちていきます。
- 「なんとなく切りにくいな」と感じたときが、研ぎのベストタイミングです。
- 適切な研ぎと調整を行うことで、切れ味・抜け・コントロール性が大きく改善します。
この記事でご紹介した Before / After 動画も、「ここまで違うのか」と実感していただける内容になっています。
ハサミのコンディションを整えることは、お客様への仕上がりだけでなく、ご自身の手・肩・メンタルの負担を減らすことにもつながります。
ハサミ研ぎの流れ

研ぎ・メンテナンス料金について
シザー 3,828円
セニング 3,828円
(左利き用やロングシザー、Rシザーも同じ料金になります)
送料について
お客様 →当店 元払い(お客様ご負担)にてお送り下さい。
当店→お客様 無料(当店にて負担致します)にてお送り致します。
(離島や北海道・沖縄などは送料800円かかります。)

梱包方法について

新聞紙で巻いて頂いたり、プチプチに包んだり、シザーケースなどに
入れたりなど、ハサミが破損しないようにお願いします。
※刃やハンドルを輪ゴムなどで結んで頂けると、刃が固定され安全に送れます。

当店でハサミを購入したお客様にはこのように梱包してお送りしています。ヤマト運輸の送り状とハサミ研ぎチェックリストを同梱しておりますので、ダンボール、梱包材とあわせて保管しておくと便利です。
納期について
到着後5営業日以内に返送させていただきます。
お急ぎのお客様は、ご連絡頂ければ出来る限り対応させていただきます。

ハサミ屋はやしでは、ハサミ研ぎ師の店長がお客様の大切なハサミを心を込めて研ぎメンテナンス致します。お客様が実際に店舗でハサミを使ってお仕事をされているシーンを思い描きながら、どのような切れ味に仕上げれば喜んでいただけるかを考えながらハサミを1丁1丁仕上げております。またシザーアドバイザーとしてお客様のカット技術や感性に合うよう、ハサミのカスタマイズも行なっております。
